ごあいさつ

近年、多発する自然災害の検証を重ねるたび、これまでの安定勾配基準すら見直しを迫られるほどの厳しい自然条件に直面していることを痛感します。
数十年に一度とされた豪雨が毎年のように発生する現在、自然斜面の崩壊規模は拡大するだけでなく、人工斜面の擁壁も容易に崩壊する状況です。特に老朽化した石垣の崩壊は加速度的に増加しており、深刻な課題となっています。
弊社が開発した石積接着補強工法（モルダム工法）は、老朽化した石垣の機能を再生する技術です。厳しい現場環境でも比較的安価で施工可能であり、注目を集めています。
日本中に点在する老朽石垣の現状を踏まえ、この工法の普及が公共・民間を問わず石垣の減災に大きく寄与すると確信しています。そこで、全国対応がほぼ可能となった「石積み災害防止工法研究会」という技術集団を確立いたしました。
モルダム工法を中心とした斜面安定技術を駆使し、災害の少ない強固な国土づくりと人々の安心・安全に貢献するため、今後も尽力してまいります。
皆様には、引き続き一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。