危険な擁壁の見分け方

危険な擁壁は構造からも確認することが出来ます。
次の擁壁は「危険な擁壁」として分類されている擁壁です。

 
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①    ②      ③     ④    ⑤
 
① 空石積み擁壁
 雑石や玉石、間知石などコンクリートで固められていない石積みで、石を組み合わせて積み上げた昔ながらの積み方です。積み方によってはしっかりしたものもありますが、宅地の擁壁とすれば危険な擁壁に属されます。また、コンクリートで固められた「練積み」に見える石積み(目地部をモルタルで塗っている)も多くありますので注意が必要です。
​ 劣化や地震などの外的要因により、積石の「せり出し」や「膨らみ」、「亀裂」などの変状が発生することにより不安定な状態となり崩壊に至る場合があります。
 
② 増し積み擁壁
 石積みやコンクリート擁壁などの上にブロック塀などによって土留め壁として積み上げた擁壁です。上段に追加された擁壁や土砂が下段の擁壁の負担となることやジョイント部分の強度不足などにより崩壊に至る場合があります。
 
③ 2段擁壁
 上部の擁壁と下部の擁壁を近接して設置した擁壁です。
​ 上部の擁壁が下部の擁壁に影響のない位置に設置できれば良いのですが、影響する位置(土質により変わります)に設置した場合は下部擁壁の押し出しや上部の擁壁の沈下などの変状を伴って崩壊に至る場合があります。
④ 張出し床版付き擁壁
 擁壁の上部に土地の有効面積を増やすために取り付けられた張出し床版(スラブ)のある擁壁です。
​ 床版の重さが下部の擁壁の負担となることはもちろん、古い擁壁では床版そのものの劣化によって爆裂(鉄筋の腐食に伴って表面コンクリートが剥がれる)するものも多くあり、劣化が進行しているものでは床版の落下が懸念されるものも多くあります。
⑤ 空洞ブロック積み擁壁
 空洞ブロックは塀として使用されるブロックです。このブロックで築造された擁壁は、土圧に対する強度が極端に低い構造であることから危険な擁壁とされています。また、品質が高くないことなどから劣化の速度も早いものが多く、内部の鉄筋も腐食して非常に危険な状態となっているものも多くあります。
危険な擁壁は次のコラム「危険や擁壁の見分け方」も参考にされてください。

「危険な擁壁の見分け方」