
新築現場において危険な工事を行っているものを時折見かけます。
この写真の現場(隣地の方からの崖相談物件)は隣地の土留め壁がブロックで水抜きもない言わば「危険な擁壁」なのですが、なんと造成のために宅盤を下げて土留め壁の根入れ部分が曝された状態となっていました。
通常であれば建築確認申請は承認されない内容です。

現在の基準を満たしている擁壁でも土砂で埋められている「根入れ部分」は重要になります。
山側からの応力に耐えるために擁壁が「踏ん張る」大切な部分だからです。


踏ん張ることが出来ないブロックの土留め壁は土圧及び水圧を受けて膨らんでいました。

そして、その後見事に崩壊しました。
もともと弱い土留め壁だから簡単に崩壊してしまいます。


復旧工事で使用した間知ブロック積擁壁も道路用と住宅用では基準が違いますし、それらを知っている人は本当に少ないと思います。

住宅メーカーの方も例外ではなく擁壁に詳しい方が非常に少ないので新築を検討している場合は十分に気を付ける必要がある重要項目だと思います。
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